こんにちは。「OLDMOON STUDIO JAPAN」代表の矢吹です。
当スタジオには、オーディション用のプロフィール写真を撮られるお客さまがたくさん来られます。
一概にオーディションといっても内容はさまざま。宝塚、劇団四季、東宝ミュージカル、東京ディズニーランド(TDL)、ユニバーサルスタジオジャパン(USJ)、モデル事務所、イベント、CM、ミュージックビデオ、ミスコンなど、オーディションの内容によって要求されるキャラクターや技術も千差万別です。
私はこの仕事に就く前、プロのダンサーでコレオグラファー(振付師)をしていました。
日本や韓国のスタジオで生徒さんに教えるだけでなく、2か国で何度もオーディションを受けて、〈TWICE〉の日本公演のバックダンサーや、〈KISS OF LIFE〉のミュージックビデオ、韓国最大の音楽祭「MMA」への参加、国内外のアーティストのコンサートにも出演。モデル/ダンサーとしてファッションショーに立ち、オリンピックでパフォーマンスしたこともあります。
多くのオーディションを通過した私の経験から、今回は「受かるオーディション写真のポイント・オーディションの心構え」についてお話したいと思います。

一次オーディション通過のカギは「応募写真」の仕上がり
オーディションとは、限られた時間のなかで自分の魅力を知ってもらう場所です。
それまでの練習過程は、残念ながら見てもらうことはできません。
自分の魅力を最大限アピールする、つまり自分の長所を自己分析して表現することが大切です。
そのために、まずは一次オーディション・書類審査を通過する必要があります。
オーディションの準備、それは映りのよい写真撮影にかかっていると言っても過言ではありません。家族や友人にスマホで撮ってもらうこともできますが、やはりプロの手によるスタジオ撮影はクオリティが圧倒的に違います。
どのオーディションでも、顔の表情がわかるバストアップ写真(上半身)と、スタイルや雰囲気が見てとれる全身写真の2パターンを求められることがほとんどです。
オーディション内容や案件によっては、真正面の顔を指定される場合もあるので、あらかじめ募集要項を確認しておいたほうがよいでしょう。
最近では撮影データをWEBにアップして応募するオーディションも増えています。そのため当スタジオでは、撮影データのお渡しも行っています。
スタジオでのオーディション写真の撮影方法
ご自身の顔やスタイルがよくわかるように、スタジオではオーソドックスな白い背景(または薄いグレー)の前で撮影します。
特にバストアップ写真では、ヘアスタイルの乱れが目立つことがあります。男女ともに、髪で顔が隠れないようにしてください。毛流れやいわゆるアホ毛などは、撮影後のレタッチで整えていきます。
当日のお肌のトラブルやメイクなどもナチュラルに修整(レタッチ)できるので、不自然に見えるカラコンやつけまつげ・濃いメイクなどは必要ありません。
ぐっすりと眠って体も軽い、そんな自分史上最もコンディションのいい表情に仕上げるよう心掛けています。

オーディション用の服装はスタイルがよく見えるシンプルなものがおすすめ
服装は大きなロゴや奇抜なものは避けて、表情とスタイルがよく見えるシンプルなものを選んでみてください。審査する側は手足の長さや腰の高さなども見ているので、体のラインがわからないダボついたファッションはお勧めできません。
服装に迷ってしまったら何パターンかご用意いただき、早めにスタジオへお越しいただければベストなものをご提案します。
意外と印象に残る足元はスニーカー・バレエシューズ・ハイヒール・革靴を問わず、オーディションに合わせて、普段履きではないきれいな靴を履くと好印象になります。
姿勢や表情はプロのアドバイスを参考に
姿勢や表情についても私たちスタッフが、カメラマンとともにアドバイスします。
特に撮影に慣れていないかたは、どんな表情をしたらいいのか、どういうポージングをすればいいのかわからないと思います。
そんなときは経験豊かな私たちが、お客様がもっともよく見えるスタイルをご提案します。
大量の書類を見る一次審査は、パッと見の第一印象で決まります。
少しでも審査員に訴えかけ、いかに鮮やかなイメージを与えられるかが肝心です。
一次審査を通過したら(二次審査までにやるべきこと)
一次オーディションに無事合格した後は、早速二次オーディションの準備を始めましょう。
オーディション当日に緊張しないためには、家族や友人、レッスンの先生など、人前でダンス・歌・演技を披露して場数を踏むことです。
自分をモニタリング(映像に撮って確認)して客観的に見ること
鏡に映る自分と、他者から見える自分はまったく違います。
たとえばダンスなら、大きく踊れていると自分では思っていても、案外縮こまっていることがあります。ウォーキングや演技などにも、同じことが当てはまります。
動画をゆっくり再生しながら、腕や足などの角度やポジションが汚くないか、曖昧なところがないかよく確認します。
納得がいかず自信のない振り付けや歌は、審査員にも響かなくて当たり前です。減点されないように、自分の得意なパフォーマンスを見せるようにします。
オーディション当日の心構え
■ 挨拶で最初の印象が決まります
審査員の目を見ながら、明るく・元気に・丁寧に挨拶します。目を見るのが恥ずかしい場合は、相手の鼻のあたりを見ましょう。
■自己紹介はゆっくり丁寧に!
韓国や英語圏のオーディションなら、韓国語や英語での簡単な自己紹介もできるとさらに印象的です。焦って早口になると、審査員が聞き取りづらくなってしまいますので、注意してください。
■想定質問
家族の身長をよく聞かれるため、何cmか答えられるようにしておいてください(将来の身長を予測するための質問です)。
ダンスや歌や演技のレッスンを何年くらい経験しているか、どこのスタジオのどんな先生に習っているのかも答えられるようにしておきます。
■ 踊るときや歌うときは審査員のほうをしっかり見ます
中央に着席している人が演出家や監督であることが多いため、基本は中央を見るようにします。移動しながら他の人ともアイコンタクトできると、さらによい印象が残ります。緊張して目を伏せたり、うつむいてしまうと自信がないように見えるので気をつけましょう。
■ダンスや歌は、最初に披露したものとは違ったテイストのものも準備しておくこと
違ったテイストのものを審査員から求められたときに、すぐ対応できるようにいくつか別のバリエーションも用意しておくとよいです。
最後の挨拶も元気よく丁寧にしましょう!
普段から「自己プロデュース」を心がけましょう
どうしたら自分をより良く表現できるか、またはスタイリッシュに見えるかを、常に研究する=自己プロデュース力を身につけることが大事です。
まずは、どんなアーティストが好きかを思い浮かべてください。
○可愛いorかっこいい
○ダンスに迫力がある
○歌声に説得力がある
○笑顔が素敵
○表情が豊か
○スタイルが良く個性的
など…
自分がそのイメージに近づくように踊れているか、歌えているかを常に念頭に置いて練習することで、着実に自己プロデュース力がついていきます。
イメージが具体的でなければ、まずは好きなアイドルやアーティストのファッション、ヘアスタイル、踊りかたや仕草、表情を真似してみることから始めてもよいでしょう。
そして、オーディションでは性格や礼儀・マナーなど、心を反映するところまでが見られています。
人として当たり前の部分が不足しているせいで、選ばれなかったというパターンも多く見受けられます。普段から挨拶や礼儀・マナーなど、心のありようも意識して行動することが大切です。
最後に。もしオーディションに合格しなかったら…
もしオーディションに合格しなかった場合でも、''落ちた''ではなく''今回は選ばれなかった''と考えるようにしましょう。
今よりもっと上手になって挑戦すれば選ばれる、または自分が選ばれる場所は他にある、と前向きに考えて、今後の練習に励むことです。
自分が本気でなりたいものや、所属したい芸能事務所があったとしても、それ一本に絞ってオーディションを受け続けることを、ときには再考してみてください。
どこにどんなチャンスが眠っているのかわからないし、自分自身がまだ気づいていない魅力が、他のオーディションで認められるケースも十分にあります。
可能性を狭めず、新鮮な気持ちでチャレンジすることが大事だと、多くのオーディションを通過してきた私は考えます。
まずは最高のオーディション写真を撮ることから、表現したい新たな自分を探してみませんか?
私たち「OLDMOON STUDIO JAPAN」が全力でお手伝いします。
OLDMOON STUDIO JAPAN
代表 矢吹 鳳
Comments